新入生のみなさん、ご入学おめでとうございます わたしはただいまご紹介いただきましたPTAの会長の武田 忍と申します みなさんとは、初めてと思いますが 実は私は滝川小学校出身の川名中学校出身でもあります みなさんの一応先輩というわけです わたしが川名中学校入学のとき、いちばん心配していたのは 違う小学校から来るひとたちとちゃんと仲間になれるだろうか、ってことでした 逆に楽しみにしていたのかもしれません あたらしい制服、あたらしいカバン、あたらしい教科書 どれも素敵ですが、なにが一番楽しいかっていえば新しい仲間に出会えるって ことかもしれません 小学校のときからの友達に加えて ぜひ新しい友達をどんどん作ってください 自分が辛いときやうれしいとき、一緒に悲しんだり喜んだりしてくれる 友達をいっぱい作ってください そして、ほんとうに困ったとき、SOSの話をできる親友を作ってください では、友達をつくるコツをいいましょう 簡単です 自分自身が明るくちゃんと挨拶ができて、毎日を楽しくすごしていれば、 自然と仲間ができます 授業に部活動に放課後にいつも前向きでいてください たったこれだけです 小学校のときに、中学校へいくとこわい先輩やこわい先生がいるぞーなんて へんなウワサを聞いて心配している人がいるかもしれません そんな心配はまったく必要ありません とにかく、小学校に比べて生徒も先生も圧倒的に数が多いのですから それこそチャンスがいっぱいあるのです 人生の先輩や先生に巡り会える大チャンスなのです ぜひ、ワクワクどきどき中学校生活を満喫してください さて、もうひとつお話をします これは先生方を前に恐縮なのですが なぜ、人間は勉強しなければいけないのかという、大疑問に対する すばらしい答えを最近みつけたので、ご紹介します 糸井重里ってコピーライターが書いた豆炭とパソコンって本がここにあります 80歳のおばあちゃんがパソコンを覚える話なのですが、 このなかに勉強についてとてもよいことが書いてあるので、そのまま本文を読みます 作者の糸井さんが、自分の子供に諭す場面です もしも、ぼくがした教育らしい教育があるとしたら、  "がんばろうという欲があるのならば、  友達を助ける力を持ったほうがいい" ということだ。  そのままでもいいけれど、そのままだと、  友達が困ったときに助けられないかもしれない。  困った友達を前にして、  「よーし任せとけ!」って言えないかもしれない。  それはつまらないし、なにより寂しい。  だから、そういうときのためにも勉強もしておいたほうがいいことや、  教わっておいたほうが楽しいこともあるんだということを、  ぼくは付け加えた。  それがぼくの唯一の教育だと思う。   それ以外はなんにもいらない。貧乏してもいいし、  金持ちになってもいい。  ぜいたくをしててもいいし、遊んで笑っていてもいい。  でも、友達が困ったときに、  助けられる強さを持っておいたほうがいい。  「あいつに金を貸してもらおう」でも、「絵を描いてもらおう」でも、   「宿題を教えてもらおう」でもいいけれど、  なにかしらの力を身につけておいたほうがいい。  それは自分で身につけるしかないんだぞ、とだけぼくは言ってきた。   それが、ぼくが子供といっしょになって作った、こういう人がいいな、  というイメージである。 と書いてあります 勉強へのヒントになりませんか 自分のためだけの勉強もいいけれど、それだけじゃ寂しいですよね これから3年間、とにかくいろんな人に出逢い、いろんなことを体験して おおいに勉強してください これをもちまして、お祝いの言葉とさせていただきます