ヨーロッパ放浪記

-----------------------------(酔うロッパ放労記)

 

2.《出発から英国HEATHROW空港まで》

  〜灰色の空、猫が見送ってくれた

行くまでのこと・・・
荷物は軽くしようと思うものの
不安と不器用さが相乗してバックパッキングは膨らんだ
(夢で膨らんだ訳ではない)

地球の歩きかた、トーマスクックの時刻表、ユースホステルのガイドブック
ノウハウ本とかが結構重い
銭はTCを円建てで15万円
一度切れた濃紺のパスポートは赤い小さな10年ものに変わった
あとはJCBゴールドカード(私は一応バブルの申し子?)と

日石三菱EnaカードのVISAカード

それと今回、最後まで考えたのはPC(Libretto50)
モデムとか電源とかの設定は
またとない興味の機会だったのだけれど
海外行ってまでPCお宅ではなと、本体はあきらめ
古いデジカメDS−20とたくさん撮ろうと思い、
スマートメディアは8MBと奮発して16MBを持っていくことにした

宿が決まっているわけではない
行きが6月23日名古屋空港発、帰りが7月17日ドゴール空港の
ソウル経由の往復の航空チケットとユーレイルパス15日間があるだけだ
何をするかも決まっていない
まるで、誰かの人生みたいだ

どこか、死に行くつもりがあったような気もする
いつでもうそう、我慢はできる
それでなんなんだっていうのうがある
自分で言うのもなんだが、心身ともにタフなのが唯一の救い
要領の悪さで懲りても、それを自分なりに楽しむ

あなたは、自分が好きですか?

っていう名ゼリフがあるが
なかなか自分を好きになれるものではない
運が無いとかではない、結果を他人のせいするいやーな自分が
いるだけだ
なんとか、この放浪の旅で変わってやろうじゃないか

 

6月23日(金)
出発の日、前夜は友人ヤマコがPCの通信環境のことで

相談してきて、この設定ができなきゃ宝塚記念ができないとかで
朝まですったもんだしてほとんど寝ず

5時ごろ家を出る
にょーぼーはいつものように暗いが寡黙の美をもって見送ってくれた

まだ、夜明け前、晴れるかどうかわからないどんよりとした曇り空
重いバックパッキングをかかえ、不慣れなプー太郎が地下鉄いりなか駅までの下り坂を
とぼとぼ歩いて行った
イメージはまさに灰色だった
夢にでてくるような一場面

ブチだったかノラネコが一匹、黙って見送ってくれた

不思議なことに、これから先、行く先々で猫に遭うのだ
エイズで死んでった我が家の猫モクに対して、
死に際、コタツで異臭を放つのが許されなくて
放り出された自分を恨むかのごとく消臭スプレーを

吹きかけたおのれを、この先思いもかけず数々の
猫が見守ってくれるのだ

名古屋空港930発ソウル経由ロンドンHEATHROW16:55

なんとかチェックイン、トランジットもできて
KOREAN AIRLINE
752便、907便は順調に空を飛んでくれた

名古屋空港で日本のビールを出発の景気付けにと飲んだ
JCBのVIPルームでSapporo Grand350ml 只だ
飛行機内ではKOREAN Beer350ml×2白赤ワインしこたま
機内食は別添写真のとおり
寿司はともかく、2食目のビビンバはうれしかったな

わかるかなあ、
写真中央、コチジャンがかゆみ止めのムヒのチューブみたいのに入っていて、
好きなだけ混ぜれるというのがよかったな
3食目の鶏肉はいまいち食欲がわかなっかた
ずーっと動きもしない飛行機の中
エコノミーの席にいる自分がブロイラーのような気がして
なんだか共食いのような気がしたのかもしれない



飛行機の座席は窓際から2列目、隣にはどうしたものか
同じ区に住む隣町の若い女の子だったので
いろいろ聞くと、英国に住む友人に会いに行くという
アイマスクなんかつけて裸足になってすぐ寝るあたり、かなり旅慣れてるな
と思いながら、あっこれは男に会いに行くなと心密かに推測していた

無事HEATHROWに着くものの、入国審査の前に緊張でトイレに行きたくなり
驚いたのが、小便器の高さである (写真でわかるかな)
身長176cmでも股下は短いので、出すものは背伸びをせねば届かなかった

うーん、この先大変そう・・・

 

(以下次号へ続く)
次号、3.ロンドン

 

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