もっと客数を伸ばしたいと考えている方へ

　　「新 規 顧 客 獲 得」 実 践 講 座

^{《総 論》　新規顧客獲得のための効果的広告宣伝術}

^{なぜ効果的広告宣伝が必要なのか}

---

<sup>　顧客獲得のために広告宣伝が必要だということに、おそらく異論はないでしょう。

　しかし、その一方で「口コミが一番強力で、広告なんかは金がかかる割に効果がない」と考える方もいらっしゃるかも知れません。確かに口コミをうまく活用できれば金がかからず、効果絶大であるということは間違いありません。ただ、その口コミの発信源になってくれる愛顧客（＝ファン）をどうやって作っていくのでしょうか。

　こんな話があります。名古屋市内中心部の幹線道路沿いに建っているビルの２階におしゃれなレストランがオープンしました。シェフは海外で修業を積んできた人で、料理の腕には自信があります。店舗の内外装にもお金をかけました。前面道路は市内でも最も交通量の多い道路の一つですから、何もしなくても、レストランが新規オープンしたことは知れ渡り、次第にお客さんが増えていくはずだ、というのがオーナーの目論見でした。ところが、オープンから２か月経っても一向に客数は増えません。コックもウェイトレスも手持ちぶさたな毎日です。
　つまずきの原因は、広告宣伝を軽視し、これといった広告は打たなかったことだと思われます。

　「新規オープン」というのは最も効果のある宣伝文句のひとつです。それほど好奇心が旺盛でない人でも、「どんな店なんだろう、一度行ってみたい」と思うものなのです。それなのに、その広告を打たなかったというのですから、何とももったいないことをしたものです。

　私が８年前に始めたテイクアウト専門のサンドイッチ店には、オープン初日600人ものお客さんが来てくれました。平均で１時間当たり60人、１分に１人です。間口わずかに3.6ｍ（＝２間）、レジ１台の小さな店ですから、ほとんどフル稼働状態でした。ピーク時には１時間に90人ものお客さんをさばいたのです。そのお客さんは、ほとんどがその日の朝刊に折り込んだ「新規オープン」というチラシを見て来店していただいたのです。
　ちなみに、１週間くらい経つと、友人・知人に聞いて来店したという方もかなりいました。これはアンケート調査をして分かったのですが、看板やのぼりを見て来店したというお客さんは思ったほどいませんでした。オープン日に来店いただいた方は、チラシを見た人がほとんどだったようです。

　外食産業では、一見客（通りがかりに立ち寄るお客さん）の数が店の生死を決めるくらい重要ですから、看板・店舗の視認性は非常に重要です。しかし、残念なことに車のドライバーは運転中看板などあまり見ていないのです。先ほどのレストランは高級店ですから、ラーメン店のように目立つ派手な看板は出していません｡ですから、ドライバーの目にはほとんど映っていなかったのです。

　そうだとすると、広告宣伝によって、店の存在を知ってもらわなければならないことが分かりますよね。

　ところが、この広告宣伝には大変費用がかかるのです。
　私の店では、オープン当日、半径約３�q圏内に３万枚のチラシを入れました。写真製版の上質紙で、本部のピンハネもありますから、１枚当たり約１０円、折込み料が１枚２．５円で、何とトータル３７万５千円も費用がかかりました。月商３００万円程度の店では、そう何度もチラシを入れることはできません。


広告宣伝にまつわる失敗談</sup>

---

<sup>　さて、私自身の失敗談を２つお話ししておきましょう。

　オープンチラシには結構費用はかかりましたが、予想以上の効果がありましたので、それに気をよくした私は、もっと広い範囲にチラシを入れれば、もっとお客さんが来てくれるはずだと思い、半径３�q圏より遠い地域に５万枚のチラシを入れました。チラシは質を落として、折込み料込みで１枚あたり８円、トータル４０万円かけました。その日はパンの仕入れを多くし、アルバイトの学生も多く頼んでおきました。それなのに、お客さんはあまり来てくれません。それはそうですよね。遠くなればなるほど効果が小さくなるのは子どもにだってわかりそうなものです。完全にコスト倒れでした。

　もう一つ。１２月の初めにサンドイッチのパーティーセットを宣伝するチラシをフランチャイズ本部の指示（強制）で入れました。１枚１０円＋折込み料２．５円、最低注文枚数１万枚ですから、１２万５千円の費用です。その効果は、パーティーセット５０個の売上げで２８００円×５０個＝１４万円。材料費を考えると完全に赤字です。５０個の売上げの中には、店頭のポスターを見て注文していただいた方も多かったのですから、このチラシによる広告宣伝は、お金をドブに捨てたようなものでした。</sup>

興味のあるテーマをクリックしてお読み下さい。

・講座１　チラシ編

・講座２　ダイレクトメール（DM）編

・講座３　新聞広告、タウン情報誌編

・講座４　インターネット編