「独立開業のススメ」 インターネット講座 (1)
● ビジネスの基本
〜いい商品(サービス)を提供すれば、お客さんは集まる?〜
スポーツでも稽古事でも、そしてビジネスでも、うまくなるためにはまず基本を身につけることが重要です。
ビジネスの場合、生き残るためには儲けを出し続けることが絶対必要ですから、国の財政と同じように「入るを計って、出るを制す」(収入を正確に予測し、支出を抑える)ことが基本になります。
もっとわかりやすく言うと、「少しの経費で効率的にお客さんを集めて、買っていただく」ことと言ってもいいのではないでしょうか。
ビジネスの基本は、帳簿をきちんとつけることではありません。もちろん、それも重要なことではありますが、たとえきちんと帳簿がつけられても、お客さんを集めることができなければ、事業そのものが成り立ちません。
ビジネスの基本
私は、これまで数多くのビジネス書を読んできましたが、ビジネスの基本をわかりやすく説明したものでは、感情マーケティングの神田昌典氏が説明したものより優れたものにお目にかかったことがありません。
そこで、ビジネスの本質を神田氏の著書「あなたの会社が90日で儲かる!」(フォレスト出版)から引用させていただきたいと思います。
『ビジネスの本質っていうのは、次のプロセスを継続的に行うことである。
1.見込客を費用効果的に集める。
2.その見込客を、成約して、既存客にする。
3.その既存客に繰り返し買ってもらい、固定客にする。
(中略)
お客を中心に発想していくと、世の中のビジネスは、例外なく、この形に落ち着くのだ。これができていれば、利益が途絶えることは決してない。』
事業を起こして、その事業で失敗しないためには、かけたお金の何倍もの効果が上がる集客方法を知っていなければなりません。お客さんが来てくれなければ、収入はゼロです。いくら経費を削っても経営は成り立ちません。口コミで徐々にお客さんが来てくれるようになっても、その前に倒産してしまってはどうにもなりません。
ですから、開業後短期間で(運転資金が残っているうちに)経費をまかなえるだけのお客さんを集めなければならないのです。
お客さんは自然に集まっている?
私が8年前飲食店を開業した当時、いい商品を提供していれば、自然にお客さんは集まると何となく思っていました。
しかし、世の中そんなに甘くはありません。
当時の私と同じように「いい商品を提供していれば、自然にお客さんは集まる」と思っている人がたくさんいるのは、なぜなのでしょうか。
特に広告宣伝をしなくても、口コミによってどんどんお客さんが集まっているお店があることは確かです。そんなを見て、自分の店も、あのようになるだろうと淡い期待を抱いているのでしょうか。
今では口コミによって自然にお客さんが集まるようになったお店も、オープン当時は大変な努力をしてお客さんを集めていたことを理解しなければなりません。
そのようなお店では、口コミの発信源になってくれる愛顧客(=ファン)をどのようにして作っていったのでしょうか。何もしなかったわけでは決してありません。積極的に広告宣伝をしたか、あるいは儲からなくて赤字続きでも、ただひたすらいい商品を提供し続けて、やっとそれが認められるようになったのかも知れません。いずれにしても、努力なしに自然にお客さんが集まってくるということはあり得ません。
それでも、そもそもビジネスの本質を知らない人の中には、お客さんは集めるものではなく、集まるものだ、という勘違いをしている人が多いのは間違いありません。
勘違いの実例
こんな話があります。名古屋市内中心部の幹線道路沿いに建っているビルの2階におしゃれなレストランがオープンしました。シェフは海外で修業を積んできた人で、料理の腕には自信があります。店舗の内外装にもお金をかけました。前面道路は市内でも最も交通量の多い道路の一つですから、何もしなくても、レストランが新規オープンしたことは知れ渡り、次第にお客さんが増えていくはずだ、というのがオーナーの目論見でした。
ところが、オープンから2か月経っても一向に客数は増えません。コックもウェイトレスも手持ちぶさたな毎日です。
つまずきの原因は、広告宣伝を軽視し、これといった広告は打たなかったことだと思われます。
いい商品(サービス)を提供していれば、自然にお客さんが集まるのだとしたら、腕のいいコックさんは独立してレストランを開業すれば必ず成功するはずです。でも、実際の世の中はそうなっていませんよね。
私の父は、腕のいい配管工(水道工事)でした。2度独立して会社を設立し、2度とも短期間でつぶしてしまいました。まったく営業が出来なかったからです。
いい商品を作ること(いいサービスを提供すること)と、それをお客さんに知ってもらい買っていただくことは別物です。両方が備わって初めてうまくいくのです。もっと正確に言うと、ほどほどの商品でも、売り方を知っていればうまくいきます。
もう一度、神田氏のビジネスの本質を見直してみましょう。
最初に「見込客を費用効果的に集める」と書かれていますね。費用効果的にというのは、かけた費用に対してそれ以上の効果(=売上げ)が上がるということです。決してお金をかけるなといっているわけではありません。この点に注意して下さい。
<今回のまとめ>
● いい商品(サービス)を提供していれば、自然にお客さんが集まるというほど、世の中あまくない。
● 生き残っていくためには、かけたお金の何倍かの成果を上げること(お客さんを集めること)が絶対に必要である。
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